【ブラック企業体験談】私の直属の上司である諏訪と、クラッシャー上司パワハラおじさんの関係。

諏訪とパワハラおじさんとの関係は、諏訪がブラック企業に転職した当時にさかのぼる。諏訪は家業を継ぐ為にブラック企業に入社し、期限付きでブラック企業で仕事をするという非常に特異なケースでブラック企業に入社した。

 

諏訪がブラック企業に入社した当時、パワハラおじさんが営業部を取り仕切っており、そこで諏訪とパワハラおじさんとの接点が生まれた。また、偶然にも当時、諏訪の直属の上司としてついたのが、パワハラおじさんだったようでそれがこの複雑な関係の全てのはじまりだったようだ。つまり、パワハラおじさんのクライアントの多くを諏訪が引き継ぐことになった。

 

家業を継ぐ、といっても入社当時、諏訪はそこまで業界を熟知していた訳ではなく当たり障りのない程度に業界のことを知っている程度だったと言う。そこで、パワハラおじさんは諏訪に、業界について、仕事の取り方、クライアントとの関係のつくり方、今後諏訪が家業を継ぐにあたっての営業としてのイロハなどを叩き込んだ。

 

しかし、それだけでは関係性は薄い。諏訪とパワハラおじさんとの関係を強くしたのは、東日本大震災の時だった。震災で自社倉庫内の商品のほとんどが破損し、商品としての価値をなくした。パワハラおじさんと諏訪は夜遅くまで残り、倉庫内での検品処理にあけくれたそうだ。

 

パワハラおじさんは、当時既に業界全体について熟知しており、当時もキレ者、つまり仕事ができる男ではあったのだが、自分が取り組む仕事への価値を感じることが出来ず様々な面で迷いが生じていた。選択肢のひとつにブラック企業を退社するということもあったようだ。

しかし、諏訪の働きぶりをみて、「どうしてこいつは、こんなにも熱心に働くのだろう・・・そこまでこの仕事に魅力を感じるのはどうしてなのだろう」そう思ったそうだ。

 

そこでパワハラおじさんはどうしてもその秘密を知りたくなり、都内から遠く離れた諏訪の実家まで、諏訪の家業を見学しにいったそうだ。パワハラおじさん曰く、それは悲惨なものだったらしい。「本気でこいつは実家を立て直そうと思っている」パワハラおじさんはそのように感じ、諏訪に対して一目置く存在になったようだ。

 

諏訪は諏訪でそこまでしてくれたパワハラおじさんのことを気に入り、パワハラおじさんの教えることを熱心に訊き仕事を学んでいった。いつしかそれは、パワハラおじさんとの大きな絆となったようだ。

 

パワハラおじさんはこいつになら・・・とある決意をする。それはパワハラおじさんが抱えているあるクライアントを諏訪に引き継ぐというものだった。

 

 

つづきはこちら【ブラック企業体験談】クラッシャー上司パワハラおじさんの秘密。

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