ミクシィ社はスマホゲーム、「モンスターストライク(モンスト)」を当てて文字通り再生したのだけれども、当時の社長である朝倉さんが書いたブログ「オレンジ畑でつかまえて」を今改めて読んで思うことがある。
朝倉さんの当時のブログには、ひとつの事業を創り上げるうえで大事な要素がものすごく散りばめられていると思う。
ミクシィ社が一体どのようにして再生に取り組んでいったのかが、朝倉さんの言葉で率直にかかれているわけだけれども、その中でも目をひく一節がある。それは事業再生に向けて必要だったのは3要素であり、それは「戦略や方針といった頭で考える「理」と、逆境の場においても折れずに実行しきる「心」、そして「運」の3要素」であるという点だ。
当時も感じたのだけれども、面白いのはその比率で、「理:心:運=1:4:5」と表現されているのには、「そこまで言っちゃって良いんだ・・・」と思ってしまう半面(なんと運が半分以上・・・でもこれはまぎれも無い事実で、僕の場合、もっと運の要素が強いと思う)とても率直な感想にすごく好感を持つと共に感動してしまった。
「やっぱりすごいなぁ」と。
下記にその一節を引用させて頂くと・・・
今から振り返ると、ミクシィ社の経営に要したのは、戦略や方針といった頭で考える「理」と、逆境の場においても折れずに実行しきる「心」、そして「運」の3要素であったと思います。
ポイントはこれらの要素が結果にどれ程の影響を及ぼしているかですが、私の感覚としてはミクシィ社再生に向けてこれら3要素が”理:心:運=1:4:5”の比率で効果を発揮したように感じています。
頭で考えて全体的な方向性を見出すこと自体は大して難しくありません。それ以上に、どんな障壁があってもエグゼキュートしきることの方が、私にはよほど困難に思えました。”1:4”の比率でも、「心」の困難さを正確には表現できていない気がします。
一方で半分が「運」の要素となると、まるで全てが運任せのように見えてしまうかも知れません。ですが、「運」はあくまで人為的な「理」と「心」を尽くしきったところに上振れ要因として影響を及ぼすものです。人為的な努力なくして天から降ってくるものでは決してありません。「人事を尽くして天命を待つ」というのは蓋し至言だと思います。
「理」と「心」を如何に鍛え、「運」を引き寄せるかといったことが肝要ですが、個人的には「心」と「運」をどうやって身に付けるかが直近の興味関心事です。ややオカルトめいてしまいますが、そこに方法論はあると思いますし、極めて重要なことだと感じています。
この一節にミクシィ社の事業再生に置ける苦悩が見事に書かれていると思います。
とくに「人事を尽くして天命を待つ」というひとつの文章には何か、事業には自分ではコントロールできない大きな力が存分に働いていることを含ませているし、本業でも副業でも限らず、ひとつのビジネスを軌道に乗せるには「運」という言葉の中に、本当に様々な要素が絡んでいることが感じ取れます。
こんなことを堂々といえるその力量にやっぱり「すごいなぁ」と思ってしまう。普通隠しますからね、こういった事実は。だって「事業が成功した理由はなんですか?」と問われて「運です」なんて答えたらひいてしまうでしょ?(笑)
だから、どの経営者も、それなりの理由をつけて述べるわけだけれども、やっぱり結局は「運」の要素が強いのが事実です。
もちろんミクシィ社は朝倉さんの時代に、再生し勢いに乗ったのだけれども、ここまで短期間で再生するということはその前の社長の代から綿密に準備はされていたことは明白です。
だけれども、この文章を読んで、やはり朝倉さんだったからこそ、できた業なのではないかとすごく感じるわけです。
何を伝えたいのかがわからなくなってしまったけれども、いずれにせよ、「理:心:運=1:4:5」。これは覚えておいて損のないことだと思います。
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