私の転職したブラック起業には、俗にいうクラッシャー上司と呼ばれる上司が2人いた。もちろんその他の上司もつかえない上司だらけであったのだが、直接的に部下を精神的に追いやり精神疾患にさせることで退職に陥れさせる上司は2人だった。
人数こそ少ないが、その影響力は絶大であり、ブラック起業の根幹を決める絶対的な立場として君臨していた。もちろんその二人以外にも程度の差こそあれ、クラッシャー上司は存在したが、ブラック起業に転職し、感覚が麻痺をしてしまっていたのか、ネットなどで一般的にクラッシャー上司といわれる上司と出くわしても、それがクラッシャー上司であるとは感じなくなってしまっていた。幸か不幸か、クラッシャー上司慣れをしてしまっており、それらは「本物」の前ではかわいいものだということになる。
つまり、私が言う、その二人のクラッシャー上司については私が転職したブラック起業における究極のそして本物のクラッシャー上司と呼ぶべき存在ということになる。わかりやすく言うならば、その他のクラッシャー上司がレベル1ならば、その二人に関してはレベル99、もしくはそれ以上のレベルを持つ存在ということになる。
そのうちの一人に以前紹介したクラッシャー上司パワハラおじさんがいる。私とクラッシャー上司パワハラおじさんとの関係は、以前話した通りで、ざっくりいうともともとパワハラおじさんのクライアントを私の直属の上司である諏訪が引き継ぎ、諏訪が退職するタイミングで私が諏訪のクライアントを引き継いだ事による。
パワハラおじさんは不正を働いており、それが会社のトップにバレると非常にまずい情報だった。そんな非常にややこしいクライアント及び情報を誰が引き継ぐのか・・・答えを言ってしまえば諏訪が退職するにあたり、引き継ぎ担当者に選ばれたのが何を隠そう私だった。
諏訪は私の仕事ぶりをブラック起業に置ける究極かつ本物のクラッシャー上司であるパワハラおじさんに逐一報告しており、そのせいもあって私がパワハラおじさんのクライアントを受け持つ事になった・・・といういきさつがある。
年に何度かはそのクライアントとの会食があり、だから私はパワハラおじさんと何度かその席を共にした。その中でパワハラおじさんは私に対して、このようなことをよく言っていた。
「お前たちの仕事は簡単だ。電話に出る事、そしてきちんとものを届ける事、それだけだ。どうだ、簡単だろう?」
いささか乱暴な言い方ではあるが、確かにそれは正しいし反論する余地はない。確かに私たちの仕事はきちんと電話をとる事によりクライアントの要望を訊きだし、クライアントの元へ向かい商談をする。そして何よりも確実にものを届ける事。クライアントがのぞんでいるのはきちんと約束された時間に、約束のものを届ける事。それ以上でもそれ以下でもない。
もちろん噛み砕いていけばそれに伴う様々な作業や仕事は付いて回るが、ざっくりと、おおまかに私の転職したブラック起業の営業部の仕事を単純化するとそのようになる。
しかし「言うは易く行うは難し」でそれを実行するには大変な困難が伴う。何せよ業務内容がごちゃごちゃしており、ひとつとして正常に機能していないのだから、実質自分でコントロールできる部分には自ずと限界がある。それも数百社のクライアントを持つ中でそれをコントロールするのはほぼ不可能だった。
だから中々にして難しいものであったのだが、だが、クラッシャー上司であるパワハラおじさんが言うそれは真実だということになる。最後に、そういうクラッシャー上司パワハラおじさんは全く電話に出る事はなかったことをひとつ記載して頂こうとおこうと思う。
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