私の転職したブラック企業には謎の契約社員が一人いた。謎の契約社員の名前はミサキという。どのように謎なのかというと、まず会社に出勤しない。というか、会社にいるところをみたことがない。
私が転職したブラック企業の営業部員は、全員が男性であったのだが(女性も居たが私が転職してすぐに白髪のクラッシャー上司スネーク(へび)が原因で退職した)謎の契約社員ミサキは、いつの間にか、私が転職したブラック企業におり、営業活動をしていた。
その全てが謎に包まれており、存在さえも本当にいるのかどうかわからない時期があった。だからどのように行動していたのかもよくわからない。噂によると完全歩合制の社員だと言うことだったが・・・
ではなぜ、謎の契約社員ミサキの存在に気がつくことになったかというと、諏訪が退職した後にいないはずの諏訪の携帯電話から、私の携帯電話に電話があり、一体どういうことだろうと思い、電話に出たら謎の契約社員ミサキだったと言ういきさつがある。
それまでは噂ではどうやら、「うちに女性の契約社員が営業で入社したらしい」と聞いてはいたのだが、その存在は全て謎に包まれており、実在するのか、実在しないのか、謎の契約社員ミサキの存在がまことしやかにささやかれていた。
とは言え、電話での連絡があってから私は一度だけ謎の契約社員ミサキとあったことがある。謎の契約社員ミサキは、私のクライアントに勝手に接触し、紹介を受け勝手に新規の契約を取ろうとしていた。その際に同行してほしいと言うのが、謎の契約社員ミサキの言い分だった。
謎の契約社員ミサキはスラッとしたスレンダーな体型をしており、整った顔つきをしており、いわゆる世間一般的に言う美人だった。
謎の契約社員ミサキは、どうやら白髪のクラッシャー上司スネーク(へび)の紹介で私が転職したブラック企業に契約社員として入社したようだった。そしてその時に完全歩合制で契約社員として働いているということをきいた。
白髪のクラッシャー上司スネーク(へび)とは一体どのような関係なのか、詳しくは聞くことが出来なかったが、何らかの関係にあることは間違いなかった。
なにせ、そのような歩合制の契約社員として私が転職したブラック企業と契約を結ぶのは異例のことであり、会社内で彼女のことを話すことはタブー(禁忌)とされていたからだ。
謎の契約社員ミサキは、私のクライアントとどういうわけか非常に親しく、そして私のクライアントから仕事を勝手にとっていった。
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