増山は私に心配の電話をかけてきてくれた。しかし、私も日々クレーム処理に追われ、それも決まって増山との約束の時間になると、クレームが起きるという悪循環が続いた。
私もそこまで仕事に対し、業界に対し熟知しているわけではない為、また雑な引き継ぎにより契約内容が確認できないため、それを社内外に対し、逐一確認しなくてはならなかった。
そしてその確認した出来事もクラッシャー上司への耳に入り、なんでそんなことも知らないのだとクラッシャー上司の手下たち、要するに役職者を通じて私の元へ通達される。
それも私の知らない契約内容や取り決めが日に日に明らかになり、それは溜まりに溜まり収集が付かない状態になっていく。私の知らない、そして会社も知らないその契約内容や取り決めは、すべて私の責任となり、すべて私の悪評かに繋がっていった。
さらに収拾がつかないため、上司に相談するも、軽くあしらわれ、そんなことは自分で処理しろと言われる。そして相談した事実とその内容は全てクラッシャー上司のもとへ伝わり、さらにそこから役職者の手によって私へ落とされる。
もとは自分がまいたタネとはいえ、私はどんどんと追い込まれていった。
上司に相談するも、どういうわけか、自分で処理するようにと促され、一切アドバイスを貰えることも無く、逆に相談したことを厳しく咎められる。クラッシャー上司との一連の出来事が起こるまでそんなことはなかったのに、手のひらを返したかのように役職者は敵に回った。
休みも無く、日夜関係なく私の携帯が鳴り響く日々。休日も外部からの電話に振り回され、休日にも関わらずクレームが立て続けに私のもとに来るという悪循環が続いた。休日でも数十件の電話が入り、心を休めることの出来ない日々。
私の精神状態も既に限界に達しようとしていた。
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