その後の日々は地獄だった。部長を敵に回すとどのようなことが起きるのか身をもって味わった。全てが監視されていると言う状況は本当に辛い日々だった。
どんな些細なことでも報告が入る。それも社内はもちろん、社外からの情報も全て筒抜けだった。そんな仕事がやりにくい状態が続いた。それに拍車をかけるようにクラッシャー上司からの間接的な私への提言は日に日に増していった。
事細かにチェックが入り、中には私が知らないこともあり、知らないということで厳しく咎められ、なんで知らないのだと言われても、それがあること自体知らなかったということしか言えず、それならばなんで聞かないんだと言われ、知らないのだから疑問にも思わず聞くことさえ出来ないといい、そんな会話が延々と続くこととなった。
さらに、役職者がクラッシャー上司に巻き込まれることで、私はどんどん孤独になっていった。そして諏訪からの雑な引き継ぎにより、社外からも毎日どんどんクレームが起きる。私の知らない勝手な契約が事細かに結ばれており、その引き継ぎが全くなかったため、毎日一度は私が引き継いだクライアントからクレームが入るという日々が続いた。
もちろんそれは全てが私の責任となり、私の社内での立場はどんどん悪くなっていった。しまいにはそれまで味方だったはずの副社長のシゲキまでもが、私は仕事をしていないということになり、私の周りには味方がどんどんいなくなっていった。
私はそのことを誰にも相談することが出来ずにいた。
そんな様子をみてブラック企業改革派の増山が私に声をかけてきてくれた。
「大丈夫か?ちょっと時間つくれないか?」と。
私と増山は約束をとりつけ会う時間をつくることにした。だが、私はそのとき既に社内外から振り回される状況に陥っており、合う時間になると決まってクレームが入るため、合うこともままならず、結局その会合は開かれることは無かった。
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