【ブラック企業体験談】毎週2時間以上に渡り行われる営業会議は、到底会議とは呼ぶことが出来ないただの報告会だった。

世の中の会社で行われる会議はほとんどが無駄だと思う。ブラック企業の会議もそれにしかりだ。私が転職したブラック企業では毎週火曜日の午前中に2時間以上に渡り営業会議が行われていた。

 

御多分に洩れず、時間通り始まることはなく、一般的な企業の会議と同様ブラック企業の会議も必ず遅れてスタートする。しかしブラック企業での会議が遅れる理由のほとんどはクライアントからの電話対応や、クレーム対応、問い合わせ、欠品案内、仕入れ状況の確認、受発注の確認、最終発注状況確認、メールの返信、在庫の確認、報告書の作成、売上管理、入金状況の確認などここでは書き出せないほど多岐にわたる。つまりちょっとやそっとじゃ、片付かないほどの仕事量が原因だ。

 

欠品の案内や仕入れ状況の案内など、本来ならば営業がするべき仕事ではない作業も含まれており、営業の負担がどの部署よりもはるかに高いのが私が転職したブラック企業の特徴だった。

 

人によってはクライント数は300件を超えており、これは、とてもじゃないが一人の営業が抱える件数としては不可能な数字で各クライアントに力を注ぐことは難しい状態だった。

 

そんな忙しい仕事の合間をぬっての会議の内容と言えば、一週間のまとめのような単なる報告会で、数字の報告からはじまり、現在各クライアントがどのような状況にあるのか、今後何をどのように拡販させていくのか、どういった提案を行っていくのかを中心に、会社からの報告や変更点、新商品の案内など、一般的な企業の営業会議で行われるようなものからクラッシャー上司による愚痴まで、全体的に週一回ではなく月一回でもいいのではないかと思える中身のない内容だった。

 

営業部として全体で、どの商品に力を入れどんなクライアントに売っていくのか・・・なども当然この会議の議題にあがり、一応は決定するのだが、会議が終わった途端にそんな話などまるでなかったかのように、何も変わることはない。つまり会議での話だけで終わり、いつの間にか個々が売りたい商品を営業にかけている不思議な現象が毎週のように起きていた。

 

営業部での決めごと、つまりルール作りもこの会議の重要な議題のひとつで建前上は毎週新たにルールがつくられる・・・が、そのルールは容易く破られる。一週間持てば良い方で、通常3日も経てば風化する。

 

そんな話、あったっけ・・・のように、さもそんな話やルールがなかったかのように皆振る舞う。全く、会議をした意味をなさない会議とはこういうものなのだなと私は一人感じたものだ。

 

また、この会議の見せ場のひとつはクラッシャー上司のネチネチとした部下を戒める演説であり、それも人間的におかしいと責め立てるような非常に陰湿な方法で人格否定を行い部下を次々と貶めていった。

 

そんなものだから、みな報告をするのを怖がり、他の者に目くじらがたつとどこか安心した様子で、「今日の会議ではあいつが矢面にたったから、幾分勢いはおさまるだろう」のような考えをし各自数字の報告をしていた。

 

そもそも私が入社する以前は、この会議はパワハラおじさんの独断で進められていたようで、怒鳴り散らし、わめき散らし、相当なものだったらしい。とてもじゃないが歯向かったら殺されるため、皆まともに意見が言えず、それはそれはひどい会議だったようだ。

 

パワハラおじさんはその後、上からの命令で左遷され、本社の一角で身を潜めていた。パワハラおじさんは人として難があれど、クラッシャー上司しかり仕事はできるので、減給という処分で本社の片隅に置いておかれることになったそうだ。

 

さらにここでちょっとだけ触れておくと、ブラック企業での会議の特徴は、会議中でも鳴り止まない電話にある。私の今までの経験で言うと、会議中は重要な電話以外には出ないのが暗黙の了解としてあるのが常識だったのだが、会議中にも関わらず皆電話にでるわ出る。その度に会議室の扉が開くので非常に人の出入りが激しい。

 

誰かが電話に出る度に会議は一時中断し、一応は電話が終わるのを待つのだが、何事もなかったかのように続行。会議中の電話対応は長い人では、1時間ずっと電話をしている者もいた。

 

そんなものだから、会議がまともに執り行われたことはない。いつも常に誰かが欠けた状態で会議が進行され、決めたことを守らず3日も経てば風化し、またしばらくすると同じような議題が会議にあがり、決まっては風化。結局はその繰り返しで一周まわってまた戻ってくるような、なんとも無駄な会議が毎週のように執り行われていた。

 

 

つづきはこちら【ブラック企業体験談】ブラック企業内で次々と退職者を出すクラッシャー上司のひとりパワハラおじさんとの出逢い。

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